永遠にこの幸せが続くことを願った。


 どうか、終わらない唄を。



 今、手にしたのは、あまりに平穏な幸せ。
 日がゆっくりのぼり、沈んでいく。
 それは、前とは変わらない。
 変わったのは、自分のとなりに、アンナがいて、ロイドがいること。
 愛していて、守りたい人がいること。

 あまりにもありふれていて、
 けれども、限りなく奇跡に近い当たり前。

 抱きよせれば、優しく微笑んでくれる人がいること。
 頭を優しくなでると、まだ喋れない口を精いっぱい動かして、言葉にならないモノを発して笑う息子がいること。

 優しい香りがする。
 草や花の中に、日の温かな香りが混ざって、あまりにも幸せな香り。
 その中で、3人で寄り添って日にあたる。

 少し前まで、魔物と戦い、あまりにも忙しかった日々。

 ―この生活がずっと続くなんて思ってないが。
 
 でも、それを祈っている自分がいる。
 いつかは、戻されるかもしれない。
 あの生活に。
 それでも、今は信じたい。
 この幸せを。

「なあ。」
「あら、どうかした?」
「―唄ってくれないか?」
 いつか唄ったあの唄を。
「・・・・ええ。」
 柔らかな歌声が響く。
 優しすぎる、子守歌。
 きゃっきゃと彼女の腕の中で赤ん坊が声をあげる。
 小さな手を挙げて、うれしそうに笑う。


 目を閉じれば、柔らかな歌声が眠りの世界へ誘おうとする。


 消えゆく、柔らかな意識の中で願う。










 どうか、この唄が止まないようにと―。


 ―何年後でも、決して変わらず、アナタの隣で微笑んでいたい―



後書き?
 初クラアン小説です。
 短さにびっくりvvv
 ほのぼの感がでれば…いい…なあ…。