Sugar and spice And aii that's nice



「…ルーク…さん?」
 帰ってきた人々の、一番最後に現れた人物を見て、ノエルはか細い声で言った。白い
咽はふるふると震える。
「…ただいま、ノエル」
 やんわりと、ルークは笑って返す。ほんの少し照れたような、困ったような笑みで。
それを確認すれば、ノエルの瞳は大きく見開かれた。が、すぐにそれはゆっくりと細め
られた。わずかに、目尻に涙がにじんでいる。決して嫌な、悲しい意味合いなんて含ま
れない穏やかな涙。

「…良かった…! 良か、た…!!」
 ぽろぽろぽろぽろと、小さな滴を大きな瞳からノエルはこぼす。綺麗なソプラノと、
整備でほんの少しごつごつとしている手のひらは震えた。

「…待っててくれて、ありがとうな」
 そんなノエルの頭を、ルークはそっと撫でた。一層、嗚咽は高くなった。









「ねえ、ルークはどうして帰って来れたの? 帰ってきてくれて、アニスちゃん超嬉し
いけどさあ」
 心底不思議そうに、アニスは問うた。それは皆の疑問であったから、皆も問いかける
ような視線をルークに投げた。その一生に向けられた視線がくすぐったいのか、ルーク
は少しだけ身をよじる。
「ろ」
「ろ、何ですか?」
 ナタリアは以前眠ったままのアッシュの髪を梳きながら、ルークの言葉をそのまま言
う。

「ローレライの、おじさんのおかげなんだ…」
 ぽ、なんて効果音が似合いそうなほどに頬を染め、(何だか、ティアの本棚にこっそ
り隠されているであろう本のワンシーンにでもありそうだ)ルークは俯きつつ告げた。
それを見た皆には、何故かルークのバックに煌びやかな花たちが見えた。それに違和感
なんて無かったけれど。
 

「…ローレライ…おじさん?」
 なんと言ったらいいものか。唯一、ティアがクエスチョンマークを飛ばしつつも、問
いになっていない問いをルークに向けた。
「うん、おじさん。おじさんはすげーんだ!! おじさんのおかげでさ、俺もアッシュ
も…、生きて、る」
 最初のうちは興奮しながら、最後の方は感慨深そうに、ルークは言った。何だか、陶
酔しているような様子すら見られる。
「まあ、ローレライなら…」
 興味深そうに視線を動かしながら、ジェイドは言った。視線はルークとアッシュを交
互に見ている。ほんの少し、何かが引っ掛かってはいるけれど、ジェイドの素晴らしい
脳味噌を持ってしても、引っ掛かっているものの正体は分からなかった。

「…俺、生きてる」
 それだけ言うと、ゆっくりと、瞳を閉じた。
「ええ、生きてるわ」
 その様子に微笑み、ティアはルークの頼りなさげな肩を抱いた。薄っぺらい、頼りな
い体つき。それすら何だか愛おしくて、今度は守るのだと、心でこっそりと決めた。





 バチカルの、要塞のようなまちが見える。























 ロレルクとルクルク時のルークは乙女です。短髪は攻めでも乙女。長髪相手限定です。
 ノエルク久々でとても楽しかった、です…!
 このままラヴラヴにしてしまいたい…!!