真紅の瞳、赤い赤い瞳。



                     赤い星のような

 この目を見ると大半の人がおそれ、嫌がる。
 だから、隠した。
 
「何で、アッシュくんは目を隠してるの?」
 金糸のような髪の毛をもつ少女は、彼の色黒の頬に紅葉のような、ふっくらした手を添えて言った。
 その返答に少々困ったが、嘘をつくのはいけないと思い、正直に打ち明けた。

「あ、これは、昔、子供に怖がられて…。ほら、赤くてこわいっすよね?」
 一瞬だけ、ちらりと前髪をあげた。まるで血のような、炎のような真紅の瞳が覗く。

 昔から、少しコンプレックスに感じていたのだが、泣かれてからは人前で一度も前髪をあげたことはない。
 また、誰かに拒絶されたら怖いから。今度こそ、立ち直れなくなりそうな気がしたから。

「そうなの?ポエットはね、怖くないよ?」
「…え?」
 そう言い、彼女はほおに添えていた手で前髪をあげる。

「アッシュくんの目ね、すごく綺麗だよ、お星様みたい!!!きらきら光ってるから!」
「だからね、ポエットは、アッシュくんの目、好きだよ。それに、アッシュくんの目ね、とってもやさしいも
ん!!」
 そう言って、天使の子はまるで小動物に贈るように、慈しむような口付けをまぶたに落とした。
 天使からの口付けは、祈りや祝福という意味があるのだと、彼女は言っていた。
  幸せになれるよう、貴方は幸せだと、言うような。

 その行動と言葉に彼は驚いた。
 
 この天使の子は。
 怖くないと言ってくれた。
 そして、自分の幸せを祈ってくれているのだ。
 本当は、すごく、すごく、何より欲しかった言葉。

「ありがとうっす…」
 このこにあえてよかったと、感謝をしながら同じようにほおに口付けを返した。
 彼女が幸せで入れるように。





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 何故か原文よりラヴラヴに。
 アッポエは癒し。